ロシアン・ドールズ スパニッシュ・アパートメント2

スパニッシュ・アパートメント」はすごく「あるある」という感じのモラトリアムの輝きを描いてただけに、2はすげーリアル。超リアル。1のラストで「小説家になる!」と決めた主人公が30になって、仕事も金はないわけじゃないけど順調とは言えない、ステディな恋人がいるわけでもない。しかも1のときに遠恋してた彼女とは完全に終わってる。映画でこんなリアルっていいんだろうか。彼が「女と長続きしない」とぼやくんだけど、その「女」つーのもみんな「流れでヤったもののそりが合わない」みたいな超グダグダ恋愛。タイトルの「ロシアンドールズ」っていうのもロシアに行った主人公が「僕にとって女性はマトリョーシカみたいなものだ。これで最後かなと思っても、必ず次が出てくる」と言うところから。超リアル…!でもこれが世界共通のリアルなんだろうなあ。いやあ。超面白いですけどね。国境が変わろうが、ゲイだろうがバイだろうがみんな抱えるもやもやは同じ。出てくる人全員が何かもやもやを抱えてて、そのリアルさとしょうもなさが楽しくて可愛い映画ですよ。