「花より男子」37巻 神尾葉子

花より男子以来パッとしない神尾先生(いや、でもジャンプスクエアに連載中の「まつりスペシャル」は開き直って元気女子が主人公でよいっすよ。買ってないけど…)がとうとう出した番外編。卒業後の話を2本。1本はつくしと道明寺の再開ともう1本は類が主人公。まあ…毒にも薬にもならない話なんですが、もう家にこの漫画が36冊もあるっていう末期症状の私としては買わないわけには…。類が好きな方はよいのではないでしょうか…。つかこんなもんに感想なんていらねえよ!お祝儀みたいなもんだよ!

「デス・プルーフ」

これはすっごい面白い!女の子の集団VSそれをひき殺すことに執着する殺人鬼の話。とにかく女の子がかわいい。タランティーノって足フェチなんだなあ…。ここまで女子の魅力を足のみで語られると「よくやった!」みたいな気分になります。ただ私は女なのでこの「どうでもいい話で大笑い」とか「一番盛り上がるのは基本体験談に基づくエグめの下ネタ」と言った女子のダラダラしたべしゃりは当然経験済みなので、そのアホ話を延々流されるとちょっとだりーなーと思います。でもそんなことをすべて吹き飛ばすラストがすばらしい!今更興奮してますが、みんな見て!

「天然コケッコー」

原作信者なので「主題歌くるり」「音楽レイ・ハラカミ」と聞いて「ぎゃ〜〜!!サブカルに陵辱されたあげくほっこりに骨までしゃぶられるなんてやだ〜!!」と思っていたんですが、見てみたらぜんぜん平気だった…。というかどの登場人物も風景もまったく原作のままで、繊細なタッチもまったくそのまま。まったくの「実写」なのでこれを実写化する意味はどこにあったんだろうか…と。くらもちふさこ知名度を上げるための映画なわけないよね…?ただ少女漫画特有の「ときめき」が描ききれなかったところが、監督が男性なゆえんなのでしょうか。

「元アイドル!」吉田豪

やっぱり芸能界ってこんななんだ〜!と読んでて下世話な興奮を掻き立てる一冊。残念ながら私より上の世代のアイドルなので、スケバン刑事あたりしかリアルに覚えてないのが残念。本人たちはどろどろの大人たちにティーン時代を翻弄されて大変だったんでしょうが、やっぱりこういうの面白いですよね…。

「ライン」4巻 西村しのぶ

やり手の三十女と大学生の恋愛。うーん…。なんかこの話は主人公たちの社会的地位にこだわりだしてて、西村しのぶの持ち味の「物だけリアルなおとぎ話」を崩してる感じが…。まあ主人公のやり手ぶりもおとぎ話的なんですが…。こんな女いないっしょー。さらにはこんな女にここまで尽くす年下男子もいないっしょーという感じに。先生、がんばってください!

「悪人」吉田修一

これは面白かった!始めはサスペンスとして始まるけれど、結局のところはサスペンスという枠ははみ出して登場人物の心に踏み込んで終わります。登場人物の誰しもが「悪人」であり、その歪みがこの事件でじわじわとあぶりだされていく仕組みは面白い。でも何が一番すごいかって、この人今までの男性を主人公とした小説はみんな「なんかみんな中途半端に女々しいなあ」と思ってたのですが、この人女を描くとすごいリアル。女の嫉妬とか平静を装いながら何かを渇望している貪欲さとかがすげーリアルに描かれててぞくぞくしました。いやー、この人はもう男書いちゃダメだよ。

「 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」

いやー、どうなん?これ。私はもうオリジナルの放送時結構な大人だったんでまったく思い入れのない話なんですが…。映画でっせ!という感じで盛り上げた挙句、突然次回予告が入って「エヴァ6号機」って言われたときに「え〜〜〜?!」と思いましたよ。みんなは思わないの?「た〜の〜し〜み〜」って感じなの?