「こどもの体温」よしながふみ

よしながふみは私はとても心理描写が達者で「大奥」とかすっごい好きなんですが、やっぱりなんというか、すべてが「こうであったら美しいなあ」という世界だな、と。これは前編男性が主人公なんですが、だからかそれが非常に顕著。悪くはない、いや、むしろリレー的な感じで親子二人の家族の家族として向かい合ったときの顔、家の外での顔、友達から見た顔などが映し出されていて面白いし非常に上手。でもなんというかその世界の美しさが「ありえねえなあ」と思うと同時に「やおいの人だから美しいものが好きなのかなあ」と思ったりします。好みの問題ですよね、ほんとに。女性が主人公だとそれほどまで思わないのかもなあ。うーん…。