「BABEL」

バベル

G.W.に唯一見た映画がこれ。超重かった…。すべてが「ほんのちょっとのボタンの掛け違えから取り返しのつかない不幸に見舞われ、人生をデカいものに阻まれてしまう」という話。そのデカいもんが言語の違い、国の違い、コミュニケーション不全といった「現代のバベルの塔」って言いたいのはわかるんだけど、出てくる人がみんなリアルで「ああ、自分の人生もほんのちょっとしたことで狂ってしまうんだろうなー」と実感する感じが怖い。菊地凛子は確かにいい存在感だったのですが、他の不幸に比べればいかにも思春期の「誰にも受け入れられないかもしれない。私はこの危うい砂上の楼閣で一生を過ごすのかもしれない」という不幸で…。後私とこのチエコの暮らす環境があまりに似ているために「外人から見ると東京の女子高生ってこんなか〜。渋谷ってアキバと変わらないイメージなのなー」とか「日本の女子高生はもっと言い回しが陰湿だろ。こんな開けっぴろげじゃねえだろ」思ってしまうというか…。いい演技ではあるものの、お話からしたらメキシコのおばちゃんとかモロッコの子供の悲しみのデカさには敵わず。でも重いなー。しばらくいろいろぐるぐる考えてしまい、冷静に映画として堪能できない映画でした。