「嫌われ松子の一生」

今更見てどうのこうのっていうのもつまんない話だとは思うのですが…。映画がなんか「鳴り物入り!」といった雰囲気で公開されたので、これ、私原作を読んでるんですが…。9割の人が支持しているものに対して言うのは勇気がいるのですが…。松子、ありえなくね?こんなにギブばっかの恋愛して、どの職業についても有能で、でも愛を与えないと満たされない女…。尽くし上手の床上手って…そんなんいねえっつの!作者童貞だよ!と本を読んで天に向かって叫びました。映画を見てみたけど、やっぱりそう思いました。前作は面白かったんだけど、今回はポップに演出する意味がようわからん。ポップにしないとどん底だからなんだろうけど、そうまでしてどん底を描く意味がわからず、そうすると原作を理解できない私には永遠にこの映画の意味が理解できないという悪循環のループ…。この作品を支持する人は基本的女子で、しかもその支持の仕方がかなりの熱量を持っているので「なんでなんだろう?」とずっと考えていたんですが、わかりました!これは松子の「片思い」の賛歌なんだろうな。だって松子が尽くして尽くした相手は、相手がこっちを向いた瞬間に悲劇が訪れる。その悲劇を含め、松子の恋愛を支持するっつーことは実っちゃいけないってことですよね。ハチクロと同じ論理。私はハチクロもダメなんですよねー…。両思いのその先も面白いよっつーことでひとつ。