「ワセダ三畳青春記」高野秀行

早稲田大学の探検部に在籍してた作者が三畳の変わり者だらけの下宿ですごした青春の話。途中「普通のサラリーマンには絶対なりたくない!」という作者のひねくれた美学が「めんどくせーなー」となるときもあるのですが、浮世離れした大家のおばちゃん、探検部の頼もしい変わり者たち、本気で変人な同じ下宿の人たちなどのエピソードはどれもすごい面白い。ベースに流れる作者の目線がすごく「大学生男子」的でそこもほほえましいです。男だったらこんなにやんちゃで冴えない青春だったんだろうなーというか。まあ女だって冴えない青春っすけど、「冴えなさ」が男子の方が面白エピソードでいいなあという感じ。最後彼が下宿を出て行くきっかけの話はすごーくよいです。