「世界悪女物語」澁澤龍彦

古今東西の有名な悪女を扱った一冊。いろんな残虐な女が出てくるんですが、ダントツ残酷度がすごいのが中国と中世ヨーロッパ。とにかく何かあると必ず拷問すっからね。しかも悪女だけあって殺すのが楽しそうってところが背筋が凍る。その前だともっとトライバルというか、「ムカつく〜!邪魔〜!殺す〜!」で殺してる感じです。あとがきで相変わらず昭和の文豪のふんどしで相撲を取るのがお得意な三輪様が澁澤御大について語ってるんですが、そこで「やっぱり肉を食べてる民族は残虐度が違いますよ」と書いてて、それだけは三輪様に全面賛成しました。下世話な好奇心が満たされる楽しい一冊ですが、朝通勤で読んでて「私朝からなんで処女の生き血をすすったエリザベートの話読んでるんだろ…」とちょっと怖くなりました。