「わたしの修業時代」シドニー=ガブリエルコレット

コレットが晩年最初の結婚から離婚までの若い自分を振り返って書いた懐古文。つかコレット、こんなフルネームなんだ…。長げえ。何も知らない田舎の小娘が年上の旦那に連れられてパリに出て、旦那のゴーストライターをすることで文壇に出て行くまで。結構旦那のことをボロクソに書いているかと思ったんですが、割と冷静な文体でびっくり。でも外見がダサいとかそういうことを臭わす文章はやたらなめらかで、そういうところは「やっぱ離婚ってすげーエネルギーいるなあ」とか思います。当時の華やかな文壇の表と裏、華やかな女友達関係も面白いです。女優とか高級娼婦とかの絶対歴史に残らない影の部分も垣間見れて、ミーハー心がくすぐられました。やっぱフランス女は高慢ちきで面白いっすよ。